警察官の不倫事情
2月13日付で大阪府警を懲戒免職処分
1月25日、大阪市東住吉区で病院事務員女性を殺害したとして逮捕されたのは、大阪府警阿倍野署地域課に勤務していた元巡査長・水内貴士容疑者(26)だ。
水内容疑者は東日本大震災の災害派遣の応援で宮城県警に出向した際、被害者女性と知り合ったという。後日、Facebookなどから水内容疑者は既婚者であることがわかったため、被害女性とトラブルになったことが事件を引き起こしたとみられている。いわゆる不倫関係だったのだ。
SNSをする警官は警察では信用されない
市民生活の安全を守る警察官が不倫の末に、その相手を殺害するという前代未聞の事件だったが、そもそも警察組織において不倫や既婚恋愛といったものは何も珍しいものではないという。現職大阪府警巡査部長はその実態を次のように話す。
「24時間勤務で、部署によっては勤務時間も不規則でいつも忙しい。だからストレスが溜まるんです。加えて超体育会系の縦社会の職場。“優しさ”を求めて不倫に走る者も少なくはない」
もっともこの兵庫県警巡査部長によると、一般女性や警察関係者女性(女性警察官や事務職員)と不倫や既婚恋愛に走るのは、「そこそこ世渡り上手」「女あしらいが上手い」者に限られるという。勤務態度良好で周囲からはとても不倫などすることのない真面目で大人しい者がこれに当てはまる。冒頭部で紹介した殺人事件の水内容疑者がまさにそうだ。
「直接、俺は一緒に勤務した経験はない。しかし同僚から聞く話では、剣道有段者でその実力はすごかったという。武道のデキる警官は周囲からも一目置かれる。でも水内の雁首(註:顔写真のこと)はTwitterからの転載写真がマスコミに掲載されていた。それだけでもヤツの性格がわかるわな」(大阪府警巡査部長)
警察では警察官がSNSをすることは好ましくないとする組織風土があるという。きちんとした内規があるわけではないが、「もしSNSを検索して実名・顔写真がヒットし、それが現職警察官と一致したならば警察官として信用できない」(大阪府警巡査部長)という評価が下されるそうだ。警察内ではSNSのアカウントを持つことを嫌う者が数多い。
水内容疑者が実名、顔出しでSNSに登録していたことについて、この巡査部長は「超体育会系の警察組織という風土に染まり切らず、陰でこそこそ何かをするタイプだったのでは」とその性格を分析する。だからこそ不倫ができたのだろうという見立てだ。
水商売、風俗にハマる警官にも不倫トラブルはある
さて、体育会系の気質溢れる警察官の多くは女性を口説くことが不得手な者も少なくない。そうした者たちの多くは水商売や風俗嬢にハマる。この場合も不倫トラブルはある。
「懇ろになったホステス、風俗嬢が既婚者だったという場合、後でその亭主とトラブルになったという話は表に出ないだけでどこの県警でもよくある話なんだよ。警察官とわかってゆすり、タカリの被害に遭うことも少なくない。それを警察の代紋でうまく捌くのが先輩警察官や上司の仕事でもある。所轄署なら副署長レベルがそういったトラブル対応の元締めなんや」(前出・大阪府警巡査部長)
事件を受けて大阪府警の各警察署では、警察官、事務職員らの不倫などの実態把握に動いているという。また水内容疑者が勤めていた阿倍野署では署長らの監督不行き届きの声も上がっており、早晩、何らかの処分が下される見込みだ。はたして警察官の不倫事案、この事件を契機に撲滅と相成るのだろうか。
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